2011年1月14日金曜日

The rupture and repair of cooperation in borderline personality disorder.

King-Casas B, Sharp C, Lomax-Bream L, Lohrenz T, Fonagy P, Montague PR.
Science. 2008 Aug 8;321(5890):806-10.

境界性人格障害者(BPD)と健常者の信頼ゲームにおける行動の比較
信頼ゲーム:健常者 (invester) vs. BPD (trustee)
信頼ゲーム(コントロール条件):健常者 (invester) vs. 健常者 (trustee)

【行動データ】
健常者-BPDでは協力が保てない
健常者-BPDでは協力が保てる
→何が違う?
→investerが協力しなかった時の行動が違う
健常者:それでも協力してみる(著者らはcoaxingと呼んでいる)
BPD:coaxingしない
(健常者-健常者では、coaxingすることで、investerが改心して協力が回復する)

【脳データ(fMRI)】
Trusteeの脳活動(low investment > high investment)
健常者:anteror insula (AI)が賦活
BPD:insulaが賦活しない
→ 健常者では、investmentの量とinsulaの活動が負の相関(BPDでは相関なし)

一方、trusteeが返す金額とinsulaの活動は?
→ 健常者,BPDともに負の相関

【議論】
BPDは健常者とinsulaの活動が違う
特に、investerの行動に対する反応が違う。
一方、trustee自身の行動に対する反応は違わない。
→ BPDは行動規範が健常者と違う。

だから、対戦相手との暗黙のコミュニケーションがうまくいかない。
信頼ゲームでは、coaxingによって、investerに自身の意図を伝えられない。
→ investerもうまく相手のモデルが作れず(相手の行動規範が読めないから)、協力が保てない。

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