2012年3月29日木曜日

Differential roles of fairness- and compassion-based motivations for cooperation, defection, and punishment.


Tania Singer and Nikolaus Steinbeis
Annals of the New York Academy of Sciences
2009 vol. 1167 pp. 41-50

【概要】
「公平性」に基づく協力と「同情・共感」に基づく協力の二種類があり、それぞれ違う脳部位が関与している。

【公平性に基づく協力】
「非協力者に罰を与える」という効果があるのではないか?
実際、実験ゲーム研究により、「人々は非協力者を罰する」、「罰を受ける可能性がある時、人々は協力する」ことが示されている。
また、近年の神経科学研究により、
・非協力者に罰を与える時、脳の報酬系(線条体:striatum)が活動する(de Quervain et al., Science 2004)→「罰を与える事自体が報酬として知覚されている」可能性、
・最後通牒ゲームで不公平な提案を拒否するのに前頭前野外背側部(dlPFC)が関与していること、
が示唆されている。

【同情・共感に基づく協力】
非協力者に罰を与えるだけでは、協力は達成できない。「間違えて(意図せず)協力に失敗した人を許す」ことが必要になる。同情・共感に基づく協力はこの「許す」ことに効いているのではないか(相手の事情を鑑みて、罰を与えるのを止める)?
神経基盤としては、
・島前部(anterior insula)、前帯状回(ACC)は「自分の痛み」にも「他人の痛み」にも反応することが知られている → 共感・同情の基盤である、
と示唆されている。

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